ごまはその豊かな香りと風味で、多くの料理に風味を加える優れた食材です。
しょっぱい料理はもちろん、甘いデザートにもよく合うため、料理に彩りを添える役割を果たします。
しかし、便利なごまにも注意が必要です。ごまは食物アレルギーを引き起こす可能性がある食品の一つです。
本記事では、ごまアレルギーの特徴や、通常のごまとすりごま、練りごまにおけるアレルギーリスクの違い、また症状や対策について詳しくご紹介します。
食物アレルギーとは?
食物アレルギーとは、特定の食品がアレルギー反応を引き起こし、体にさまざまな症状をもたらすことを指します。
アレルギー反応は、食品に含まれる「アレルゲン」(アレルギーの原因物質、主にタンパク質)に対して免疫システムが過剰に反応することで発生します。
反応する食品は個々に異なり、特に幼少期にアレルギーが発症しやすいとされています。
免疫システムは本来体に有害な物質を排除する役割を持っていますが、過剰な反応は逆に体調不良を引き起こす可能性があります。
ごまアレルギーの症状とは?
ごまに含まれるタンパク質は、アレルゲンとして作用しやすく、アレルギー反応が強く現れることがあります。
主な症状としては、口内のかゆみや腫れから始まり、重篤な場合には呼吸器や消化器系の症状が現れることもあります。
すりごまや練りごまのアレルギーリスクについて
すりごまや練りごまは、アレルギー反応を引き起こしやすいとされています。
これに対し、皮付きの粒ごまは吸収されるアレルゲンの量が少なく、アレルギー反応を引き起こしにくいとされています。
また、ごま油は含まれるアレルゲンが少ないため、比較的安全に使用できるとされています。
ごまアレルギーの診断が難しい理由
ごまによるアレルギーは診断が難しいとされています。
アレルギー検査を実施しても、診断が確定する確率は約50%とされており、診断が困難なアレルギーの一つです。
ごまアレルギーの症状が出た場合の対処法
アレルギー反応が現れた場合、自己判断せずに速やかに医療機関に相談することが重要です。
症状が重篤になると命に関わることもあるため、異変を感じたら直ちに医師に相談してください。
また、かかりつけの医師を見つけておくことも大切です。
もし食物アレルギーの診断を受けており、エピペンなどのアドレナリン自己注射が処方されている場合は、医師の指示に従って適切に使用してください。
アレルギーの診断を受けるために適切な科とは?
アレルギーの症状が疑われる場合、どの科に受診すればよいか迷うことがあります。
基本的には、症状に応じて適切な診療科に行くのが最も効果的ですが、各科の特徴について以下に詳しくご紹介します。
耳鼻科/耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科は、耳、鼻、喉に関連する疾患を専門的に診療する科です。
食後に「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」といった鼻の症状が気になる場合は、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。
診察時にこれらの症状を伝えることで、アレルギー検査を受けることができます。
小児科
子どもに特有のアレルギー症状や花粉症については、小児科での診察が適切です。
子ども向けの薬の選定や対応方法、緊急時の処置は大人とは異なることが多いため、専門医による診療が重要です。
かかりつけの小児科医がいる場合は、まずはそこに相談するのが良いでしょう。
内科
内科は、15歳以上の患者を対象に、「外科的治療を必要としない病気」を診療する科です。
内科では体を切らずに治療することが多いため、外科的手術を必要としない病気であれば、内科での受診が適しています。
眼科
眼科は目やその周辺の器官、例えばまぶたや涙腺に関連する病気を専門的に治療します。
食物アレルギーによって「目」に異常が現れた場合には、眼科を受診するのが推奨されます。
具体的には「目のかゆみ」「充血」「流涙」「目やに」「まぶたの腫れ」などの症状が見られる場合です。
アレルギー科
アレルギー科は比較的なじみが薄いかもしれませんが、重度のアレルギー症状がある場合にはこの科が適しています。
アレルギー科では、アレルギー疾患を専門的に扱う診療科であり、アレルギー専門医が常駐しています。
「~アレルギークリニック」と名付けられているクリニックや、診療科目に「アレルギー科」と掲げている施設では、専門医による診療が受けられます。
アレルギーや花粉症の治療には「診療ガイドライン」があり、どの科でも基本的な治療の流れに大差はありませんが、重症の場合はアレルギー科での受診を検討するのも良いでしょう。
まとめ
今回の記事の要点は以下の通りです。
- すりごまや練りごまなど、皮を取り除いたごまはアレルギー反応を引き起こしやすいので注意が必要です。
- ごま油は比較的アレルギーを引き起こしにくい食材です。
- アレルギー症状が現れた場合は、速やかに医療機関で相談することが重要です。
- アレルギーのリスクがある場合は、症状に応じて適切な診療科に相談するのが良いでしょう。
この記事では食品に関するさまざまな知識をご紹介しました。
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