小学生を持つ家庭では、学習のペースが合わない、やる気が湧かないといった問題に直面することがあるでしょう。
「子どもの未来が不安だけど、どう対処すればいい？」と思うこともあるかもしれません。
最初はうまくいっていたと思っても、3年生になると難しく感じるようになります。
4年生になると、急についていけなくなるケースも少なくありません。
学ぶ内容が増えると、難易度が上がり、親の干渉や自信の喪失が悪循環を生むこともあります。
お子さんの将来を心配するのは当たり前のことです。勉強が苦手な子どもをどうにかしたいと思うのは自然な感情です。
実際、ほとんどの子どもは、適切な方法を取れば、学習は改善可能です。
まだ間に合います。
どんな学習方法が効果的なのか、親子で取り組める改善策をご紹介します。
勉強が苦手な子どもの将来はどうなる？
勉強が苦手な子どもの将来について、いくつかの懸念点を挙げてみましょう。
希望する職業の選択肢が限られる可能性
親として一番気になるのは、子どもが将来どんな職業に就くかかもしれません。
確かに、ある程度のレベルの職業に就くためには、大学卒業や国家試験の合格が求められることがあります。
医師や弁護士、エリート警察官など、有名な大学の卒業が採用に影響を与えることもあります。
そのため、高校受験や高校での学習が重要になってきます。
高い偏差値を持つ大学を目指す場合、中学生のうちから、高校2年生の途中からは受験勉強に集中することが一般的です。
良い職業に就くことがすべてではありません。自立や自律が何よりも大切です。
やる気があれば、いつからでも学力を向上させることができます。
しかし、早めに学習への意欲を高めることで、子どもの苦労を軽減できます。
自信を失い、すべてがうまくいくと錯覚する
毎日「勉強はどう？宿題は終わった？」と問い詰められると、子どもの自己肯定感が低下し、反発や自信喪失、愛情不足に陥ることがあります。
自己肯定感が下がると、心の問題を解決することが先決となり、時間がかかります。
勉強が得意な子どもは、素直で好奇心旺盛なことが多いです。
自己肯定感が低い場合、まずは自分が大切で必要な存在であることを伝え、失敗しても温かく接してあげることが大切です。
年齢が上がると性格を変えるのは難しくなりますが、自信をつけることは可能です。
対等な関係を築き、肯定的な言葉をかけることが重要です。
子どもに合った方法を見つけてあげてください。
これらの方法は一部に過ぎません。子育ての方法を変える必要がある場合もありますが、最初は大変かもしれません。
両親の協力が必要です。
理解力が不足し、協調性が低い
理解力が不足している、協調性が低いというのは、人に興味が薄く、話を聞かない、疑問を持たない人が多いです。
話をよく聞く子は、知らない言葉が出てきたら質問したり、会話をすることで多くを学びます。
しかし、一方的に話す子や全く関係ない話をする子もいます。
これは、幼い頃から親がしっかりと話を聞いてあげていないことが原因とされています。
親が忙しくて話を聞いてくれない、否定的な言葉を使う、指示が多すぎるなどが挙げられます。
忙しい時に「後で」「今は忙しい」と言ってしまうことはありませんか？
たまになら良いですが、毎回だと子どもは親が忙しい時は話を聞いてくれないと思い込みます。
子どもは敏感で、すぐに気づきます。
日々の小さな声掛けが大切です。
では、勉強が苦手な子どもの将来のために、どのような習慣を身につけるべきか見てみましょう。
勉強が苦手な子どもの将来を明るくするための習慣
生活習慣を整える
勉強ができる子どもは、基本的な生活習慣が身についていることが多いです。
きちんとした食事、勉強と遊びの時間の区別、夜更かしをせずに早寝早起きする習慣が大切です。
生活習慣が整っている子どもは、精神的にも安定しています。
部屋の環境が整っている子も多いです。（すべての子どもがそうではありません）
生活習慣を身につけるためには、まず部屋の環境を整えることが重要です。
整理整頓された環境は、無駄な時間を減らし、読書や遊びの時間が増え、家族との楽しい時間が増えます。
意識改革をし、様々なことに興味を持つ
目的を持たずに生活するのではなく、毎日何かに意識を向ける目標を持つことが大切です。
例えば、「青いものを探す」「笑顔の人を見つける」「通りすがりの人に挨拶する」など、小さな目標でも良いのです。
一つの課題があると、人は目標を持ち、達成したいという気持ちになります。
課題を達成したり、経験したことに対する感想を言えるようになると、いつでもしっかりと目を見て話を聞いてあげることが大切です。
家族全員で同じ目標を持つと、会話が増え、楽しい思考の時間になります。
たくさんの対話を行う
多くの対話は、思考力を高めます。大人は自然と難しい言葉を使うことがあり、子どもが分からないことを聞いてきます。
それに対してもしっかり答えてあげることで、学びになります。
将来の文章力のためにも、日常生活での家族や学校、友人との対話は重要です。
たった3分でも、目を見て話すことができます。すぐに実践できるので、ぜひ試してみてください。
勉強以外の体験を多くし、良いところを見つけてあげる
体験や経験は、集中力や知識を深める上で非常に重要です。
紙の上で学ぶだけの子どもよりも、体験や経験をした子どもの方が、将来的に成長が大きいです。
人は、70％以上の能力を経験から学びます。
遊びの中で数や語彙を学ぶこともできますし、自然の中で音楽や科学的、社会的知識を得ることもできます。
子どもの良いところをたくさん見つけてあげることも大切です。
これは日々の観察が必要です。子どもと向き合うことが重要です。
良いところを見つけてあげることで、プラス思考になり、自己肯定感を高めることができます。
子どものために塾に入れるべき？それとも家庭学習？
これは、多くの親御さんが迷うところです。
ここでは、勉強が苦手な子どもに焦点を当てて紹介します。
結論としては、家庭学習がおすすめです。塾に入れると、先生が何とかしてくれると思うかもしれませんが、勉強が苦手な状態で入ると逆効果になることがあります。
まずは、勉強が楽しいと感じるようになること、向上心を持つこと、自分のペースを掴むことが大切です。
塾に入ると、多くの宿題と学年以上の進度で学習します。
勉強が基礎から入っている状態が前提です。この状態になると、宿題に時間がかかり、親もイライラすることがあります。
ただし、すべての塾がそうではありません。
良い先生に出会い、改善される子どももいます。
塾を選ぶ場合は、まずは個人塾や家庭教師など、子どものペースに合わせてくれるところから始めてみると良いでしょう。
体験して、先生との相性を見極めることも大切です。
では、家庭学習で効果的な学習方法を見てみましょう。
勉強が苦手な子どものための効果的な学習方法
リビング学習のメリット
東大生の半数以上が幼少期にリビング学習をしていたと答えています。
リビング学習はリラックスでき、わからないことがあればすぐに親が対応してくれます。
勉強時間は、親も一緒に何かをしていることが多いです。
親は余計な口出しをせず、質問があればすぐに対応することが自然にできていたようです。
リビング学習のポイントは、親の協力と余計な口出しをしないこと、忍耐が大切です。
やる気をアップさせる方法
最後までやり抜くこと、時間と目標を決めて、それを達成することが大切です。
できる時間があっても、目標を達成したらその日は終了するのが良いでしょう。
回答はしっかりと丸付けして、実感を持たせることが重要です。
シールを貼ることもやる気をアップさせる方法です。
わからないことは一緒に考え、解決しておくことが大切です。
学校の授業で理解できなかったり、テストの点数が良くなかったりする場合は、復習も大切ですが、予習に重点を置いてください。
予習をしっかりして授業に取り組むと、予習した内容が復習のようになり、理解が深まります。
わかることが増えるとやる気も出ますし、予習の重要性が理解できます。
自信がついてくると、やる気がなかったことも取り組むようになります。
最初は薄い教材から始めると、達成感が得られやすく、やる気がアップします。
ぜひ試してみてください。
読書をたくさんする
読書はとても重要です。ただ読むだけでなく、学年に合った推薦図書を探して読むと良いでしょう。
本が苦手な場合は、学年を下げて選んでみると良いです。
図書館やインターネットで年齢別やおすすめの本の一覧を探してみましょう。
我が家では、読書の時間を設けています。
その後、楽しかった部分を簡単に紹介するようにしています。続けることで、子どもの表現力が向上します。
国語力はすべての教科で重要です。問題が理解できない、先生の言っていることが理解できないと、学習に差が出てきます。
本をたくさん読むことで、語彙や文章構成が自然と身につきます。
公文の推薦図書一覧は参考になります。
低学年の学習方法
低学年の場合、長時間の学習は集中力が持続しません。
学校での学習時間は約30分が目安です。
音読と計算は基礎中の基礎です。
音読は頭を活性化させ、文章を読むことで国語力が向上します。
基礎計算をしっかりすることで、試験時に計算が早くなり、問題をじっくり解く時間が増えます。
算数は試験で差がつきやすい教科です。他の教科は点数が高くても差がつきにくいですが、算数は差が出やすいのです。
では、国語よりも算数を重視すべきかというと、そうではありません。
算数の文章題には国語力が必要です。
文章理解力がなければ、何を求めるべきかがわかりません。
中学年以上の学習方法
教科が増え、学習時間も1時間以上になります。
得意と苦手がはっきりしてくるでしょう。
苦手な分野は、その分野だけの薄い問題集で対策するのがおすすめです。
余裕が出てきたら、思考力問題に取り組むと良いです。
これからは思考力問題が増えると言われていますので、小学校のうちから取り組むことをお勧めします。
英語は毎日聞くようにしましょう。
中学年になると塾に通う人が増え、学校の勉強も難しくなります。
5年生になると差が顕著になり、その差を縮めるのは困難です。
情報が重要です。
中学受験を考えている場合は、中学校ごとの情報や受験に関する最新の記事を見ることができるサイトがあります。
例えば、「リセマム」が参考になります。
おすすめの家庭学習教材
では、勉強が苦手な子どもでも取り組める家庭教材は何があるでしょうか？
低学年向けと中学年以上に分けて紹介します。
低学年向け
七田プリントと七田右脳プリントが人気です。
算数と国語を1日1枚ずつ、右脳プリントを2枚毎日続けます。
少ない枚数なので取り組みやすいです。
通信教材
通信教材は多くありますが、親が教えるのが苦手な場合は、通信教材を受講するのがお勧めです。
ほとんどの教材は、国語と算数を1枚ずつ取り組むことが多いです。
親向けの指導書もついているので、教えるのが苦手でも安心です。
中学年以上
七田プリントに加え、英語、理科、社会の教材もあります。
どれを取り入れるかは選択次第です。
英語に関しては、リスニングCDが付いており、プリントと一緒に聞くことで効果的に学習できます。
通信教材
低学年のおすすめと同様に、マイペースで段階を追って学習できます。
中学年以上になると、紙面だけでは理解しにくい内容もあるため、映像教材が付いている教材もおすすめです。
お子様に合った教材を見つけてあげてください。
認知工学 サイパー
我が家でも活用しています。
基礎から応用までしっかり学べる教材で、1冊500円程度と手頃です。
中学受験を考えている方にも人気があります。
まとめ
勉強が苦手な子どもは、本当にできないわけではありません。
方法を工夫すれば、伸びしろは大きいです。
会話を大切にし、家族の絆を深めながら、子どもの学力向上のきっかけを作っていきましょう。
子育ての時間は人生の中で限られています。
中学受験をすると寮に入ることもあるかもしれません。
そのため、一緒に過ごせる時間を大切にし、子ども自身の評価に時間を使ってください。
実践してみたいことがあれば、ぜひ挑戦してみてください。
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