犬に長ネギを与えてはならないことは、多くの飼い主や犬好きの方々には常識かもしれません。
しかし、犬と触れ合う機会がある人は多く、他人のペットにおやつを与えることもあるため、この情報を広く知ってもらうことが重要です。
今回は、犬に長ネギを与えてはいけない理由と、もし食べてしまった場合の対処法についてご説明します。
犬に長ねぎを与えるのは危険
長ネギは犬にとって有害な食べ物です。
その理由をご紹介します。
中毒を引き起こす成分が含まれている
長ネギには、タマネギと同様に「硫化アリル」や「アリルプロピルジスルフィド」などの有害成分が含まれています。
これらの成分は人間には免疫力向上やがん予防などの効果がある一方で、犬や猫には強い毒性を持ち、赤血球を破壊して溶血性貧血を引き起こします。
加工食品に含まれる場合も注意が必要
生の長ネギだけでなく、ドレッシングやスープなどに含まれている場合も中毒の危険があります。
そのため、長ネギを使用した料理や長ネギエキスが入った人間用の食品を犬に与えることは避けてください。
「あさつき」などの類似野菜にも注意
あさつきは見た目が長ネギに似ていますが、ニンニクやラッキョウと同じく強い刺激があります。
これらの野菜にも有害成分が含まれているため、長ネギ同様に犬に与えないようにしましょう。
特定の犬種は特に注意が必要
長ネギの影響は犬種によっても異なり、柴犬や秋田犬などの日本犬は遺伝的な要因で中毒を起こしやすいとされています。
中毒の量と致命量
犬にとっての長ネギの中毒量は15~30g/kgとされていますが、致命量は明確ではありません。
犬種や体質による違いもあるため、少量であっても命に関わることがあります。
長ネギは絶対に与えないでください。
誤って食べた場合の症状
万が一、犬が長ネギを食べてしまった場合に現れる症状をご紹介します。
嘔吐や下痢などの中毒症状
長ネギを摂取した犬は、嘔吐や腹痛、下痢、食欲不振などの中毒症状を示すことがあります。
また、赤血球の破壊により貧血が起こる可能性もあります。
震えやふらつき
長ネギを食べた犬は、震えやふらつきを示すことがあります。
症状が出るまでの個体差があるため、心配な場合は早めに獣医師に相談してください。
血尿や血便
赤い尿や醤油のような尿、血便が見られることもあります。
長ネギを食べた際の対応方法
予期せぬ事故は起こり得ます。
犬が長ネギを食べてしまった場合の対応方法をご紹介します。
無理に吐かせることは避ける
犬が長ネギを食べているのを発見した場合、長ネギを取り除き、口の中を拭いてください。
しかし、無理に吐かせることは避けてください。
胃や食道の粘膜を傷つけたり、気管支に入ったりして、別の病気を引き起こす可能性があります。
塩を使って吐かせることも高ナトリウム血症を引き起こす危険があるため、避けましょう。
動物病院に連絡する
知識がないまま対処するのは非常に危険です。
そのため、速やかに動物病院へ行き、獣医師に診てもらうことが大切です。
まとめ
犬にとって長ネギは少量でも中毒症状を引き起こす危険があります。
長ネギや加工品の与え方は絶対に避け、人間の食事を与えないことが賢明です。
また、他人の犬に勝手に人間の食べ物を与えるのも避けましょう。
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