潜在意識を変えることで人生が好転するという話をよく耳にします。
潜在意識を上手く書き換えることで、望む状況を引き寄せられると言われています。
そもそも潜在意識とは、人が意識していない部分、つまり「無意識」の領域を指します。
一方、意識している部分を「顕在意識」と言いますが、顕在意識は全意識の5~10%で、潜在意識が90~95%を占めています。
つまり、私たちの言動は潜在意識によってコントロールされ、顕在意識に反映されています。
そのため、潜在意識に働きかけることで人生をより良い方向へ導くことができるのです。
今回は、そのために知っておきたいポイントをご紹介します。
潜在意識は『現状維持』を最良と考える
何かを始めようと決意したのに、すぐに挫折してしまったり、言い訳をしてやめてしまった経験はありませんか?
実は、このような経験は単なる「意志が弱いから」という理由だけではありません。
潜在意識は『変化』を嫌います。
現状を変えることが必ずしも良い結果をもたらすわけではなく、悪化する可能性もあるため、潜在意識は変化を恐れます。
そのため、面倒に感じたり、怠け心が生じたり、「どうせ自分には無理だ」とネガティブな感情が湧いてくることがあります。
これらはすべて、変化によって余計な傷を負わないようにするための防衛本能です。
したがって、潜在意識を書き換えて現状を打破するためには、この特性を理解し、負の感情や行動制限のメカニズムを認識する必要があります。
潜在意識の認識を変える
潜在意識を書き換え人生を好転させるためには、現状維持を守ろうとする潜在意識に「変化しても大丈夫」と認識させることが重要です。
少しずつ変化させる
リスクや変化に敏感な潜在意識は、変化が大きいほどリスクや負担も大きくなると判断し、防衛反応を強めます。
急に何かを変えようとせず、小さなことを少しずつ変えてみましょう。
たとえば、通勤や通学の帰りにちょっと寄り道をする、髪型を変える、身体を洗う順番を変えるなど。
これらの小さな変化なら、たとえ失敗しても大きな問題にはなりません。
「これはダメだったから次はこうしてみよう」と考えることができます。
このようにして、潜在意識を変化に慣らし、失敗しても修正が可能だと認識させます。
達成感を積み重ねる
ちょっとした変化が成功や達成につながれば、「変化は悪くない」と潜在意識の認識を書き換えることができます。
そのために目標を低めに設定しましょう。
たとえば、今日は身体を左足から洗う、無駄遣いを一品減らしてみるなど。
そして、達成できたら「自分ってやればできる!」と自画自賛しましょう。
この『自画自賛』が潜在意識を前向きなものへと変化させるのです。
習慣にする
潜在意識を変えるために重要なのは『繰り返し』です。
成功したことは習慣化するようにしましょう。
まずはこの3つを意識して取り組んでみてください。
アファメーションを利用する
潜在意識を変えるための効果的な方法の一つがアファメーションです。
アファメーションは、言葉の力を使い、自分に繰り返し言い聞かせることで、セルフイメージをコントロールし、より良い概念を定着させる方法です。
「どんな自分になりたいですか?」
「そのために何を達成すべきですか?」
「理想を実現する上で障害となっているものは何ですか?」
「理想を実現するために不足しているものは何ですか?」
これらを整理し、自分への宣言文を作成しましょう。
以下の点を意識して宣言文を作ります。
- 断定的・肯定的な表現を使う
- 完了形で書く
- 一人称で書く
このようにして10項目ほどの宣言文を作成し、朝と夜、最低でも夜に1回は宣言します。
頭の中で念じるよりも、声に出す方が効果的です。
また、目に触れるように工夫するとさらなる効果が期待できます。
願いが叶うと信じ、1~3ヶ月後に見直してください。
叶った願いは感謝と共に宣言文から外し、新たに次の宣言文を加えていきます。
メンタルクリアリングを利用する
アファメーションと併用することで、さらに効果的に潜在意識を変えるためにメンタルクリアリングを試してみてください。
メンタルクリアリングとは、潜在意識のクリーニング作業のことです。
ネガティブなイメージを払拭する方法です。
やり方は簡単です。
- 寝る前に嫌なことを考えない
- 寝る前には楽しいことや成功している自分を連想する
これだけです。
人は寝る前に様々なことを考えます。
明日のこと、過去のこと、今日あったことなど。
寝る前に考えたことが眠りの間に潜在意識に根づき、考えた通りの事柄を引き寄せます。
潜在意識を変えるには、寝る前から眠りに入るまでの時間を有効に使いましょう。
無理に前向きになるのは辛い
アファメーションやメンタルクリアリングは、潜在意識を書き換えるのに非常に効果的です。
しかし、『前向きになろうとするほど状況や精神状態が悪化する』リスクも伴います。
前向きな言葉や感謝の言葉を繰り返すことで、不快感や焦燥感に襲われたり、自己否定感が強まることもあります。
この『潜在意識の書き換えの失敗』は、顕在意識を通じて潜在意識と向き合うことで起こる現象です。
顕在意識(自分で考え、意識して行動する領域)に従って前向きな言葉を繰り返すと、自分の本音や内なる言葉、抱えている思いに直面することになります。
もしそこで感じるのが、現在抱えている悩みや過去のトラウマだったとしたら、アファメーションによって封印していた心の傷や苦しみが浮上し、以下のような否定的な思考に陥ることがあります。
- 必死に生きても何も変わらなかった
- これからも変わるわけがない
- 自分は幸せになれない
過去の苦しみが強いほど、変化を恐れ、良い人生が訪れるとは信じられなくなります。
この期待と現実のギャップに裏切られるくらいなら、現状のままでいる方がマシだと思ってしまうのです。
これが、アファメーションやメンタルクリアリングの抱える闇の部分です。
辛い時はその気持ちを認める
潜在意識を書き換えるアファメーションやメンタルクリアリングには、諸刃の剣のような要素があります。
では、過去に苦しんだ人はこの先も幸せになれないのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。
まずは自分自身を肯定することから始めましょう。
苦しんでいるあなたが悪いわけではありません。
傷ついたあなたは、けがれてなんていません。
犯人探しは脇に置き、大切なのは、あなたに非はなく、これから幸せになれるという確かな現実です。
潜在意識は、あなたを生かすためにさまざまな方法で守ろうとします。
希望が持てないのも、無気力になるのも、時に正気を失うのも、すべては防衛本能のなせる業です。
ですから、今あなたが苦しいと感じ、前向きになれないと思うのは間違いではありません。
むしろ素直に「私は誰も信じられないほど苦しかった」「死にたいくらい辛い」と認め、それを吐き出すべきです。
負の感情にさいなまれるのは人間として当然であり、誰にでもあるものです。
そして、幸せになってもしっぺ返しを喰らうことはありません。
不安に感じるのは、『大きな変化』に対して潜在意識が身構えるからですが、幸せに慣れていないからこその反応です。
「あの時の苦労が報われただけ」と考えるようにしましょう。
少しずつ幸せに慣れていけば、潜在意識もあなたを『幸せ体質』に変えてくれるはずです。
お守りを身につける
ここまで読んで、「よしやるぞ!」と前向きになれたでしょうか?
それとも、まだそんな気にはなれないでしょうか?
どちらにしても、潜在意識を書き換えるために試していただきたいのが『お守りを持つ』という方法です。
今は『祈願成就のパワーストーン・アクセサリー』や『願いが叶う待ち受け画面』がたくさんあります。
パワーストーンやアクセサリー、ストラップ、携帯やスマホの待ち受け画面など、身につけるものなら何でも構いません。直感で選んでください。
……いきなり神頼みのように聞こえるかもしれませんが、実はこれも人間の特性を活かした方法の一つです。
人間は五感を使って外界の情報を取り入れ、脳内で処理していますが、平常時には実に8割以上の情報を視覚から取り入れていると言われています。
この特性を利用したのが『お守り』です。
アクセサリーやパワーストーンを身につけたり、待ち受け画面を見るたびに、視覚から「願いは必ず叶う」という暗示をかけるようにするのです。
毎日身につけ、何かと目にすることで、無理なく繰り返し自分にポジティブなメッセージを送り続けられます。
この方法は『習慣づける』『繰り返す』という潜在意識を書き換えるために必要な条件も十分に満たします。
ぜひ挑戦してみてください。
まとめ
いかがでしたか?
潜在意識は変化を恐れますが、正しい方法で書き換えることで、多くの可能性を引き出す最強の力となります。
効率よく潜在意識の力を生かすためには、どんな状況にあっても『現状に甘んじない』という強い気持ちと姿勢が必要です。
特に、周囲から否定されたり、理想や夢が破れた時などは「どうして自分が」「私が何をしたの?」と悲観的になってしまいます。
しかし、嘆くだけ嘆いたら、そこから絶対に逆転するという強い意志を持ちましょう。
あなたの潜在意識は、現状を打破し、良縁を引き寄せる最強のツールとなるはずです。
コメント