手土産や差し入れとしてお菓子を選ぶ際、特に気になるのがその日持ちです。
贈り物は美味しく食べてもらいたいものですが、受け取る側の都合も考慮しなければなりません。
そのため、日持ちの良いお菓子を選ぶのが安心です。
一般的に賞味期限が30日、つまり1ヶ月ほどあると日持ちするお菓子と考えられます。
ところで、バウムクーヘンが焼き菓子の一種であることをご存知ですか?
焼き菓子といえば、洋菓子ではクッキーやマドレーヌ、和菓子ではお煎餅などが思い浮かびますね。
バウムクーヘンも日持ちの良いお菓子として人気がありますが、その賞味期限を過信しがちです。
この記事では、バウムクーヘンの賞味期限や開封後の保存方法、見た目や味の変化について詳しく解説します。
これを読めば、美味しく長期保存する方法がわかりますよ。
賞味期限の正しい意味を知っていますか?
バウムクーヘンの未開封の賞味期限
日持ちの良いお菓子として人気のバウムクーヘンですが、メーカーごとに賞味期限の設定に大きな差があります。
例えば、4日から60日まで様々です(メーカー12社公式HP参照)。
筆者は1ヶ月程度を目安にしていましたが、実際には包装に記載された賞味期限を確認する必要があります。
さて、賞味期限と消費期限の違いはよく知られるようになりましたが、賞味期限とは「未開封で正しい保存方法を守った場合に美味しく食べられる期限」のことです。
正しい保存方法を守れば、期限を過ぎてもすぐに腐るわけではありません。
具体的な保存方法については後ほど詳しく解説します。
バウムクーヘン開封後の賞味期限
賞味期限は未開封の状態を想定しています。
多くの場合、「開封後は賞味期限に関わらずお早めにお召し上がりください。」と記載されています。
バウムクーヘンに限らず、開封後の食品は環境の影響を受けて劣化が進みやすくなります。
害虫被害も考えられるため、注意が必要です。
つまり、開封後は自己責任で保存し、賞味期限内でも早めに食べることが推奨されます。
しかし、開封後どれくらいまで安全に食べられるか気になるところですね。
賞味期限が切れた場合や開封後の目安についても詳しく説明していきます。
賞味期限切れのバウムクーヘンはいつまで食べられる?
賞味期限は未開封の場合に設定されていますが、この期限が過ぎた後も1.2~1.5倍程度は食べられる可能性があります。
日本食品分析センターの公式サイトによれば、次のように記載されています。
保存期間の設定は、安全係数を考慮し、設定した表示期限の1.2~1.5倍(安全係数0.8以上)を目安に設定します。
https://www.jfrl.or.jp/storage/file/jouhou_No.222.pdf
つまり、賞味期限は余裕を持って表示されていることがわかります。
これはバウムクーヘンだけでなく、他の食品にも共通することです。
一つの目安として考えることができます。
開封後の保存期間は?
開封後の保存期間についてはどうでしょうか。
最初に美味しく頂いても、途中で食べきれずに保存していた場合、判断に迷うこともありますね。
調査してみたところ、明確な日数は出てきませんでした。
消費者庁の公式サイトには次のように記載されています。
「賞味期限」とは、定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日のことであり、「賞味期限」を過ぎた食品であっても、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではありません。また、それぞれの食品が食べられるかどうかについては、その見た目や臭い等により、五感で個別に食べられるかどうかを消費者自身が判断し、調理法を工夫することなどにより、食品の無駄な廃棄を減らしていくことも重要です。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/
結論として、開封後の保存期間については個人の判断に委ねられることになります。
見た目や臭いで確認し、調理法を工夫することで、無駄な廃棄を減らすことも大切です。
バウムクーヘンが傷んだ時の見た目
普段の食経験から、異常を感じたら「腐っている」と判断して食べないものですが、その基準は個人差があります。
例えば、2年前の未開封バウムクーヘンを食べたというブログを見たことがありますが、その方は健康に問題がなかったようです。
口コミでも、開封後でも賞味期限から1週間程度過ぎても問題なく食べている人が多く見られました。
見た目や食感(パサつき)、臭いが重要な判断基準のようです。
中にはクリームや果物の有無で判断する人もいます。
賞味期限切れから3ヶ月後に美味しく食べられたという話もあります(開封前後の詳細は不明)。
若い方は賞味期限を気にする傾向が強いですが、有名メーカーのバウムクーヘンを賞味期限の2倍以上経ってからも、開封後2週間かけて食べ切ったという体験もあります。
乾燥で食感は悪くなっていましたが、捨てるのがもったいなくて食べました。
腐敗状態(健康被害の恐れがある状態)を見極めることができれば、後は食経験に頼ることができます。口コミも参考にしてください。
バウムクーヘンが腐った時の見た目や味の変化
明らかに腐っているとわかる状態では、食べるのは非常に危険です。
腐った状態の兆候としては、以下のようなものがあります。
- ツンとした刺激臭やアルコール臭
- 見た目に見えるカビ
- 酸っぱい味
- ネットリとした触感
これらの兆候がなくても、バウムクーヘンは美味しく食べたいものです。
チョコレートやフォンダン(砂糖衣)の変化、乾燥した見た目などを避ける人も多いでしょう。
パサついたり固くなった生地は味に大きく影響します。
また、クッキーなどでも同様ですが、油が酸化したような味がすることもあります。
バウムクーヘンを長持ちさせる保存方法
バウムクーヘンを長持ちさせるためには、正しい保存方法を守ることが重要です。
メーカーの指示に従うことが大切です。
- 常温保存(15℃~25℃)
- 冷暗所保存(1℃~15℃)
- 冷蔵保存(1℃~10℃)
これらの保存方法について、詳しく見ていきましょう。
常温保存
常温保存の温度範囲は日本工業規格(JIS)の定義によりますが、厚生労働省の基準では、夏の室内は25℃から30℃、冬の室内は15℃から20℃となっています。
食品は一般的に15℃~25℃で保存されますが、この温度管理はなかなか難しいです。
湿度管理も必要になる場合があります。
季節や地域、建物の中の場所によっても温度が変わるため、一時的な温度上昇で直ちに腐ることはありませんが、真空保存袋や家庭用真空機器を使って未開封の状態に近づけると良いでしょう。
冷暗所保存
冷暗所とは、直射日光が当たらず、温度が一定で低めに保たれた場所を指します。
一軒家では軒下や床下、マンションでは玄関や流し台の下などが適しています。
湿気がたまりやすい場所では除湿剤を置いたり、風通しを良くする工夫が必要です。
簡易冷暗所を作る方法としては、クーラーボックスに保冷剤を入れて1~10℃に調整する方法があります。
温度計を使って調整し、適切な温度を保ちましょう。
ホームセンターで安く購入できるので、一つ持っておくと便利です。
冷蔵保存
冷蔵保存は、食品や飲み物を凍らない程度の低温で管理することです。
冷蔵庫の冷蔵室は2~6℃、野菜室は3~8℃が一般的です。
野菜室は湿度が高めです。
私も面倒になると冷暗所保存の代わりに冷蔵庫の野菜室に入れてしまいますが、温度管理だけを考えれば間違いではありません。
ただし、冷蔵庫は開閉が多く温度が一定しないため、置き場所に注意が必要です。
湿度も異なるため、乾燥対策としてラップで包むなどが必要です。
冷蔵保存を指定しているメーカーもあり、特殊な包装や個別包装で乾燥を防いでいます。
冷凍保存
近年、冷凍ブームは生鮮食品だけでなくスイーツにも広がりを見せています。
業務用が主だった冷凍スイーツも、ネット販売を通じて家庭向け商品が増えてきました。
では、常温や冷蔵保存が指定されているバウムクーヘンも冷凍できるのでしょうか?
実際、調査してみると、バウムクーヘンを冷凍している人の話を多く見かけます。
焼き菓子を冷凍することは珍しくなく、味も変わらないと言われています。
冷凍保存の注意点は他の食品と同じです。
業者によっては、賞味期限を冷凍で6ヶ月や1年と設定しているものもありますが、特殊な技術や包装材を使用しています。
家庭で冷凍する場合は、1ヶ月を目安に食べ切ることをおすすめします。
また、冷凍する際は賞味期限内に行ってください。
冷凍したバウムクーヘンの美味しい食べ方は次の通りです。
- 冷凍庫から出してそのまま(固く凍ることはありません)
- 常温に戻して(冷蔵室で解凍してから常温に)
- レンジで解凍または温めて
私自身、冷凍したことを忘れて1か月以上経ったものを食べることもありますが、冷凍方法と解凍方法が大事です。
凍ったままでも美味しく食べられるのは嬉しいですね。
賞味期限と正しい保存方法を理解しておくと、家庭で食べるときはもちろん、贈り物としてのバウムクーヘンの活用の幅も広がります。
まとめ
- 賞味期限は正しい保存方法が前提
- 見た目や味で食べられるか判断
- 見た目や味の変化を目安にする
- 常温保存、冷暗所保存、冷蔵保存、冷凍保存それぞれに長持ちさせる方法がある
最近はこだわりの高級バウムクーヘンも多く、デコレーションも豊富ですので、ぜひ楽しんでみてください。
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