ビールのおつまみとして定番のそら豆と枝豆ですが、その違いをご存じですか?
ついつい食べ過ぎてしまい、健康に影響がないか心配になることもありますよね。
見た目は似ていますが、実際どちらを食べた方が健康に良いのでしょうか?
今回は、以下のポイントについて解説します。
- そら豆と枝豆の違い
- そら豆と枝豆の栄養価の比較
- そら豆がおすすめな人
そら豆と枝豆の違いは?
異なる植物
枝豆は未成熟の大豆で、そら豆とは異なる植物です。
そら豆の名前の由来は、さやが天に向かって育つため、空豆または蚕豆と呼ばれています。
旬の時期
そら豆の旬は4月から6月の初夏ですが、枝豆は年中楽しめます。
特に7月から10月の秋に収穫される枝豆は、旨味が凝縮されておいしいです。
鹿児島県ではそら豆を年末に収穫するため、少し早く楽しめます。
カロリー
100gあたりのカロリーは、そら豆が108kcalに対し、枝豆は135kcalで、そら豆の方が低カロリーです。
どちらも手が止まりませんが、そら豆は薄皮ごと食べることで食物繊維も摂取でき、ダイエットに良いかもしれません。
そら豆と枝豆、どちらが栄養価が高い?
枝豆(100g) vs そら豆(100g):
- たんぱく質: 11.5g vs 10.5g
- ナトリウム: 2mg vs 4mg
- カリウム: 490mg vs 390mg
- カルシウム: 76mg vs 22mg
- マグネシウム: 72mg vs 38mg
- リン: 170mg vs 230mg
- カロリー: 135kcal vs 112kcal
- 糖質: 4.3g vs 9g
- 脂質: 6g vs 0.2g
この比較を見ると、枝豆はたんぱく質、カリウム、カルシウム、マグネシウムが多く、そら豆はナトリウムとリンが多いです。
枝豆の方が健康に良さそうに見えますが、そら豆もお酒と一緒に楽しんだり、お肌や高血圧の改善に役立ちます。
以下に主要な栄養素の役割を紹介します。
タンパク質
そら豆には植物性たんぱく質が豊富で、動物性たんぱく質と比べてエネルギー量が低く、満足感が得られます。
脂肪燃焼効果も高く、ゆっくり吸収されるため、ダイエットに適しています。
ナトリウム
ナトリウムは体液のバランスを保ち、筋肉の収縮や神経伝達を正常に保つ重要なミネラルです。
カリウム
カリウムは塩分の排出を助け、神経刺激の伝達や心臓や筋肉の機能を調整します。
塩分摂取が気になる方はカリウムを多く含む食品を選びましょう。
カルシウム
カルシウムは骨を丈夫にし、ホルモンの放出、血液の凝固、筋肉の収縮など、体の生理機能を調整します。
マグネシウム
マグネシウムはインスリン抵抗性と血糖コントロールを改善し、糖尿病やメタボ、睡眠に効果があると言われています。
リン
リンはカルシウムと結合して骨や歯を作り、核酸を構成し、細胞膜の成分として細胞の成長とエネルギー運搬を行います。
リンが不足すると新陳代謝が低下し、筋肉の衰えや体のだるさを引き起こします。
どんな人におすすめ?
お酒を飲む方
そら豆はタンパク質が豊富で、お酒のつまみとして肝機能をサポートし、悪酔いを防ぎます。
また、豆類に含まれるレシチンは、脳の神経細胞をつなぐシナプスの神経伝達物質を合成するために必要で、記憶力の低下を防ぐ効果も期待できます。
肌荒れ予防に
そら豆は枝豆よりも亜鉛を多く含んでおり、湿疹やニキビの予防に役立ちます。
皮ごと食べることで食物繊維も摂取できるので、ダイエットにも適しています。
高血圧の方に
そら豆に含まれるカリウムは塩分を排出し、マグネシウムが血圧を調整するため、高血圧の予防に効果的です。
また、善玉コレステロールを増やすレシチンが動脈硬化を防ぎます。
腎疾患の方は注意
そら豆の食べ過ぎは、塩分の過剰摂取により腎疾患を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
レシチンは肝臓の多くの成分を構成し、有害物質の分解を助けます。
食べすぎに注意
糖質
そら豆は糖質が高く、枝豆の4.3gに対し、9gを含みます。
しかし、薄皮には食物繊維が含まれており、一緒に食べることで糖分の吸収を抑え、太りにくくなります。
脂質
脂質はエネルギー源として重要な栄養素で、そら豆に含まれるレシチンは脂質の吸収を助けます。
そら豆中毒
そら豆中毒は、そら豆を食べたり花粉を吸ったりすることで発生し、発熱や溶血性貧血を引き起こします。
日本人には少ないですが、遺伝が大きく関与しており、急性肝不全を引き起こす可能性もあります。
まとめ
- そら豆と枝豆は異なる種類の豆です。
- 栄養素的には枝豆が優れているように見えますが、そら豆の薄皮には食物繊維が含まれており、高血圧や肌荒れ予防にも効果があります。
- 日本人には少ないですが、そら豆中毒のリスクがあるため、食べ過ぎには注意が必要です。
いかがでしたでしょうか?
枝豆とそら豆のそれぞれの良さを理解し、旬の時期においしくいただきましょう!
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