今日は、「グッズ」と「グッツ」の差異に焦点を当てます。
「アーティストのグッズを手に入れた!」「新作のグッツが間もなく登場するらしい!」というような会話、耳にすることが多いですよね。
「グッズ」と「グッツ」の発音の違い、気になるところです。皆さんはどちらを使用していますか?
オンライン上では、これら二つの表記が入り混じっている場合があります。
では、この二つの単語の違いは何でしょうか?
そして、どちらが正しい表現なのでしょうか?
今日は、「グッズ」と「グッツ」の違いと、どちらが正しいかを探っていきます。
ぜひご覧ください。
「グッズ」と「グッツ」、正確なのはどちら?
実は、両方とも商品を意味する言葉ですが、「グッズ」が正しい表現です。
詳しく説明すると、「グッツ」という単語は本来存在しません。
それでも「グッツ」という言葉が使われる理由と、「グッズ」が正しい表現である理由について。
これら二つの単語の違いとその背景について、以下で説明します。
「グッズ」が正しい理由について
「グッズ」という単語は、英語の「goods」を日本語の発音に合わせてカタカナで表したものです。
英語の「goods」には、複数形を示す「s」が付いています。
複数形の「s」は、普通「ズ」と発音されます。例えば、
- ボーイズ
- ガールズ
- ブラザーズ
- シューズ
など、多数の単語でこのルールが適用されます。しかし、単数形の語尾によって「ス」と発音されることもあります。
よって、「goods」という単語に付いている「s」が複数形であるため、カタカナでの正しい読み方は「グッズ」となります。
なぜ誤って「グッツ」と使われるのか?
国語辞典で「グッツ」を検索しても、この単語は見つかりません。
それならば、「グッズ」という正しい表現が英語の「goods」のカタカナ読みであるとすると、なぜ「グッツ」という誤った形が存在するのでしょうか?
これは、日本人独特の言語的特徴である「静音化」に関係しています。
日本人は英語の発音になじみが薄く、「グッズ」のような語尾に濁点がある場合、それを省略する傾向があります。
「静音化」とは何か?
先述の「グッツ」は英語の「goods」の語尾の濁点を静音化した結果と説明しましたが、静音化とは具体的に何を指すのでしょうか?
日本人は、英語圏の人々とは異なる舌の使い方をし、特に小さい「つ」の後に来る濁点は発音が難しいです。
その結果、私たちはしばしば濁点を無意識に省略してしまうのです。
この濁点を省略する習慣を「静音化」と呼びます。
静音化された単語の事例
私たちの日常生活には、英語の本来の発音から逸脱して静音化された単語が多く存在します。
例を挙げると、
英語の「Dog(犬)」が日本語では「ドック」と発音されたり、「Bed」が「ベット」になったり、「Dodgeball」が「ドッチボール」と呼ばれたりします。
これらの例を見て、皆さんの中にも静音化してしまう言葉があるかもしれません。
このように日本語化された英語、いわゆる「ジャパニーズイングリッシュ」は、ネイティブスピーカーには理解されにくいことが多いです。
日本人が英語を苦手とする一因に、このような発音の習慣があるのかもしれません。
「グッズ」という発音の正確性について
先に「グッズ」と「グッツ」のどちらが正しいかという話をしましたが、厳密に言うと、英語の正確な発音からは少し外れています。
英語で「goods」という単語を考えてみましょう。この単語は、「good」という単語に複数形を示す「s」が付いた形です。
カタカナで「good」を表記すると「グッド」になります。
したがって、これを複数形にした場合、正確な発音は「グッヅ」になると言えます。
つまり、ネイティブの発音に最も近いのは「グッズ」ではなく「グッヅ」になります。
ただし、文字表記としては「グッズ」でも「グッヅ」でも問題ないとされています。
まとめ
「グッズ」と「グッツ」は意味では変わらず、異なるのは発音だけです。
「グッツ」という表現は、英語「goods」の語尾の濁音を静音化したもので、実際にはこの表現自体は存在しません。
正しい発音は「グッズ」が近いですが、ネイティブの発音に最も近いのは「グッヅ」です。
つまり、発音の正確さで並べると「グッヅ→グッズ→グッツ」となります。
しかし、書き言葉としては「グッズ」でも「グッヅ」でも問題ないことが判明しました。
日本人の英語に対する苦手意識が垣間見える結果となりました。
英語圏の人と「goods」について話す機会があれば、「グッツ」と発音しないよう注意しましょう。
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