男性が浮気を繰り返す理由と家庭崩壊を防ぐ方法

「浮気は男の甲斐性」とか「女遊びは芸の肥やし」といった古い言い伝えがあります。

また、生物学的には、男性が自分の遺伝子を多く残そうとする本能から、不倫が避けられないという意見もあります。

しかし、全ての男性が不倫をするわけではありません。

それでは、どのような心理状態が不倫を引き起こすのでしょうか?

今回は、男性が不倫に走る心理を理解し、予防するための方法について考察してみましょう。

結婚していても孤独感を感じる

一度は理想の女性と結婚し、幸せな生活を送っていたにもかかわらず、今は孤独を感じることがあります。

過去の幸せな記憶があるからこそ、現在の孤独感が一層強調されることがあります。

この孤独感を解消しようとして、別の女性との関係を持とうとするケースが多く見られます。

別の女性に本気で惹かれてしまう

「家族がいるのに、なぜあの女性にこんなに惹かれてしまうのだろう」と悩む男性もいます。

家庭があっても、恋愛感情が芽生えることは矛盾ではありません。

しかし、恋愛感情があるからといって必ずしも不倫に至るわけではありません。

医学的には、恋愛のピークは約1年半とされており、この期間中に脳内でドーパミンが大量に分泌され、快感や幸福感を感じますが、1年半が過ぎるとこの状態は落ち着きます。

この知識を持ち、自分を制御できるかどうかが不倫に至るかどうかの分かれ目になります。

欲求不満やストレスからくる衝動

ストレスや欲求不満が溜まったとき、男性は無意識のうちに強い欲望を抱くことがあります。

男性は本能的に「子孫を残す」ことを意識しており、若くて魅力的な女性に惹かれる傾向があります。

このような状況で様々な条件が重なったとき、感情の赴くままに不倫を始める可能性があるのです。

自己承認の欲求

男性は基本的に、自分を認めてもらいたいという欲求を持ち、認めてくれる人に引かれる傾向があります。

また、批判や否定的な言葉を受けると自然と距離を置くことがあります。

結婚していても、若い女性からの好意を受けることで、自分が特別であると感じたくなる場合があります。

さらに、仕事で成功を収めている人ほど、仕事以外の面でも認められたいという欲求が強く、不倫に走る可能性が高くなると言われています。

妻が適度に尊敬や信頼を示すことで、夫に良い気持ちを提供することができるとされていますが、これは「男を掌で転がす状態」とも表現されることがあります。

家庭の崩壊を避けたい

不倫が原因で離婚に至るケースよりも、不倫をしながらも家庭を守りたいと考える男性が多いようです。

男性の心理には、家庭を壊さないようにしなければならないという考えがあり、どれだけ不満があっても家庭環境を変えようとは考えないのが一般的です。

うまくいっていない状況であっても、その状態を変えようとはせず、安定した家庭を保ちながら、外の女性との関係で刺激を求める傾向があります。

言い換えれば、「妻がいるからこそ浮気ができる」といった状況です。

「見捨てられたくない」「愛する人に捨てられる恐怖」の心理

カウンセラーで行政書士の武石晃一さんによれば、罪悪感を持たずに浮気や不倫を繰り返す男性には共通する背景があるとのことです。

幼少期の家庭環境が複雑な要因を含むことが多いと言われています。

例えば、父親の浮気や両親の離婚、父親の早死などが挙げられます。

幼少期に愛情を実感できなかった子どもは、愛情への飢餓感を抱き、自分が愛される価値がないと考えることがあります。

その結果、心の奥には二つの相反する感情が存在します。

一つは、強い愛情への飢えと「見捨てられたくない」という感情、もう一つは、自分を欠陥品と感じ「愛する人に捨てられる」という強い不安です。

結婚していても、自分の本当の姿を知られることで見捨てられる恐怖を感じ、孤独を避けるために複数の女性と関係を持つことで心の安定を図る傾向があります。

心の居場所を見失い、傷を負う

武石晃一さんによれば、浮気や不倫を繰り返す男性は、ストレスを多く抱え、心が不安定なことが多いとされています。

女性が悩みを持つと信頼できる人に相談するのに対し、男性は悩みを一人で抱え込み、迅速な解決を求める傾向があります。

例えば、暴飲暴食や無謀運転、ギャンブルなどがその一例です。

これらの行動は短期的にはストレス解消に役立ちますが、家庭や職場で居場所を失い、愛を感じられなくなると根本的な解決にはなりません。

その結果、愛を失ったことを解決するために別の愛を探し、浮気や不倫に走ってしまうのです。

本当に心の傷を癒すためには、痛みを隠さず、理解してくれる人と対話することが重要です。

悲しみを十分に感じ、泣きたいときには思い切り泣くことが、男性にとっても心を癒す一歩になります。

仕事や妻の妊娠・出産による影響

「仕事を辞めたくなった時」や「妻の妊娠・出産時」は、男性が大きなストレスを感じる典型的な状況であり、これが不倫の引き金となることが多いです。

男性は自分の価値を仕事の評価や地位に結びつける傾向があり、仕事がハードで評価されていないと感じたり、職場で孤立すると居場所を失ったと感じることがあります。

また、マザコンタイプや亭主関白タイプ、目立ちたがり屋の男性は、子どもが生まれることで家庭内での地位を失ったと感じることがあります。

これらの状況が重なると、男性が浮気に走ることが多いと武石晃一さんは指摘しています。

男性が仕事と家庭の両方で居場所を失ったと感じると、他の場所での居場所を求める傾向があります。

これらの問題を防ぐためには、日常的に妻が夫の心の問題を引き起こす可能性のある出来事に注意し、不倫が発生した場合には引き金となった出来事を特定して再発防止に役立てることができます。

まとめ

いかがでしたか?男性の育った背景にまで触れると、パートナーシップの複雑さが見えてきます。

男女の関係は常に難しく、多くのカップルが悩んできた課題です。

問題を解決するためには、相手を変えるのではなく、個々の心の奥にある理由を理解することが大切です。

女性としては、男性に共感し、気持ちを共有することで、不倫防止に貢献できるかもしれません。